調査実習

先ほど、社会調査実習の1回目の授業が終了した。今回の目標も、ある施設における訓練場面のエスノメソドロジー的分析。とはいえ、僕の担当している学生さんたちのきびしい現状(「何が」きびしいのかを言うのはひかえますが)に即せば、まずはごく基礎的な言語能力の部分から組み立てていってやらなければいけない。そこで今年度は、下記のテキストにもとづきながら、図像の言語描写をさせることから出発してみた。
このテキストの目的は、基本的には子どもを対象にしながら、ある場面についての理解を、日常の言葉によってかつそのように理解できる理由をも踏まえて記述させる力を付けさせるところにある。こうした訓練は、我がきびしい学生さんたちに有益なことはもちろんだ。けれどもそれと同時にこの訓練が、理解にそなわる規範的手続きについての明晰化を目的にしているという点において、エスノメソドロジー的分析の基礎としても有益に思えた。

絵本で育てる情報分析力―論理的に考える力を引き出す〈2〉

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