バイディル(三たび)

最近、バイディルでこの頁にいらしている方が結構いらっしゃる。

あと1ヶ月に迫った報告のための防備録もかねて、『日経サイエンス』2007年11月号の記事(原文はScientific American, August 2007)へのリンク。簡潔で的を射た記事です。

  • 「黒人向け医薬の虚実(Race in a Bottle)」

http://www.nikkei-bookdirect.com/science/english_read/bn200711.html
(原文はこちら:http://www.sciam.com/print_version.cfm?articleID=1955325A-E7F2-99DF-32E935B0E76F0948

たしかにこの薬は特定人種用医薬品と言われている。しかし他方で、この薬の効用の原因は遺伝子レベルでは解明されていず、ただ唯一の「根拠」が治験者によるアフリカ系アメリカ人との自己同定にあるという。しかしこの集団は、高い確率で合衆国における貧困集団であり、よって効用の原因は、貧困集団に一般的な食生活など環境要因に求められうる可能性もある。そしてこうした可能性は、この薬を人種カテゴリーと関係づけてしまうことを通じて、見えなくされてしまう.....。