精神障害の症候の論理的地位
- Marková, I. S. and German E. Berrios, 2009, "Epistemology of mental symptoms," Psychopathology, 42, 343-349.
精神障害の症候とされるものの論理的地位の検討。
その概念が、症候とされる行動が現れる社会的なコンテクストや、患者の持つ障害や生活といった個人的コンテクストに依存して成立していること、したがって鑑別においてもこうしたコンテクストを参照せざるを得ないこと。このことから、症候を脳の血流や神経細胞の状態等のような対象と関連づけることには、――たとえそれら症候が脳神経系に根ざしているとしても――困難がある。