2008-01-01から1年間の記事一覧

新しい観念

言語と社会関係との関係に触れるなかで、新しい観念あるいはある観念の新しい用法は、同時に社会関係の変化であることを説明している。 友情という観念を例にとろう。ペネロープ・ホールの本、『現代イギリスの社会事業』には、ソーシャル・ワーカーは対象者…

ブラック・パンサー

Duran, S., ed., 2007, Black Panther: The Revolutionary Art of Emory Douglas, Rizzoli Intl Pubns. =2008, 鎌田裕子訳『ブラック・パンサー エモリー・ダグラスの革命アート集』ブルース・インターアクションズ. ブラック・パンサーにおいて、機関誌レイ…

モニター用アーム

資料をモニター上でみることが多くなってきたため、VESA対応のモニターサポートアームを導入してみた。オカムラのG-FREEというもの(http://d.hatena.ne.jp/takemita/20080510/p4#tbさんを真似して、写真をつけてみました)。 しかし、そもそもモニターにVES…

poison-pen effect

筆禍、しかも筆禍を自覚的に引き起こすこととしておこなわれている奇妙な活動について、現在すこしまとめている。この主題については、すでに的確な批判が多くなされているので、僕にできることはどれだけその含意を明確かつコンパクトに示せるか、だけだと…

連絡責任者

今年度から社会調査士関連の連絡責任者になってしまった。あれこれ書類作成に追われている。機構は書類を文字通りキッチリとチェックしてくるので、油断ならない(すでにひとつミスっている)。 相変わらず作業は鈍い(本当に、いろいろな方面の方々にご迷惑…

宿にて

久しぶりに、一日外で過ごす。額〜手〜背筋が時折ゾーっとしてくるのは相変わらず。やりかけの仕事があるので、宿に入って、明日のための仕事をする。てきぱきとできず、困る。 ウルトラ・オレンジ&エマニュエルアーティスト: ウルトラ・オレンジ&エマニュエ…

E S A R I N....

E S R I N T U L O M D P C F B V H G J Q Z Y X K W この20日弱ほど、仕事の時間以外は横になっていました。原因は調べてもらったのですが、結局よくわからず、お決まりのように先生の話しはもうひとつの存在領域へと....。 あまり自覚はないのですが、すこ…

Lynch, M., 2004

Lynch, M., 2004, "Circumscribing expertise: Membership categories in courtroom testimony," in Jasanoff, S., ed., States of Knowledge: The Co-Production of Science and Social Order, Routledge, 161-180. 文字どおり有り難くも、Questia経由にて。…

Coulter, J. & Sharrock, W., 2007

クルターの講演会(http://www.meijigakuin.ac.jp/~aug/JCOULTER_2008.html)も近いので、書棚からとりあえずは出しておく。 Coulter, J. & Sharrock, W., 2007, Brain, Mind, and Human Behavior in Contemporary Cognitive Science, Edwin Mellen. Brain, …

Haraway, D. J., 1988

Haraway, D. J., 1988, "Remodeling the Human Way of Life," in Stocking Jr., G. W., ed., Bones, Bodies, Behavior: Essays on Biological Anthropology, The University of Wisconsin Press, 206-259. 書棚に並んでいるG. W. ストッキングJr.によるHisto…

ちょっと困る

いろいろと資料を繰りつつ仮説を作ってきて、不安だけど何とかいけるかなという状態にいたった。けれどももうちょっとと思って、ある関連書籍を取りよせて読んでみると、僕の仮説とほぼ同じことが書いてある。いくぶん内在的検討は足りないが、鍵となる資料…

格闘技実況中継を会話分析する

ひょんなことから、学生さんがおこなった格闘技の実況中継についての会話分析的研究を細かに検討し、手を入れることになった。 もともとは当の学生さんの卒論なのだが、このまま埋もれさしてしまうのはちょっともったいないので(技術的にはともかく、何しろ…

Tallbear, K. & Bolnick, D. A., 2004

Tallbear, K., & Bolnick, D. A., 2004, "'Native American DNA' tests: What are the risks to tribes?" The Nation Voice, Dec. 3-17, D2. M. F. ブラウン(Who Owns Native Culture?の著者)によるウェブ・サイトより http://www.williams.edu/go/native/…

Hacking, I., 1991

Hacking, I., 1991, "A tradition of natural kinds," Philosohical Studies, vol. 61, no. 1-2, 109-126. 休みを取って、早朝からkとお付き合いすること2時間。その間に、チラホラと。natural kindsがさほど確固な概念ではないことについてチラホラと。この…

Sacks, H., 1972=1989

Sacks, H., 1972, "An initial investigation of the usability of conversational data for doing sociology," in Sudnow, D., ed., Studies in Social Interaction, The Free Press., 31-73.(=1989, 北沢裕・西阪仰訳「会話データの利用法」『日常性の解…

Mayr, E., 1988=1994

Mayr, E., 1988, Toward a New Philosophy of Biology, Harvard U. P. =1994, 八杉貞雄・新妻昭夫(訳)『マイア進化論と生物哲学』東京化学同人. ほんらい「第5部 種」とそのほか関連する章だけを再読するつもりだったのだけど、やはり引き込まれてしまい…

一言

材料が無限に供給されることが、直ちに建物が出来上がりつつあることを意味するとはいえない。 もちろん、供給されたのは限られた材料だけれども.....。 Dobzhansky, Th., 1951, Genetics and the Origin of Species, 3rd editon, Columbia University Press…

Relethford, J. H., 2003

Relethford, J. H., 2003, The Human Species: An introduction to biological anthropology, 5th Edition, McGraw-Hill Higher Education. おそらく自然人類学の入門的テキスト。第3章(Evolutionary forces)と第5章(The Study of human variation)を読…

Levi-Strauss, C., [1971]1983=1986

Levi-Strauss, C., [1971]1983, "Race et culture," Le regard eloigne, plon =1986, 三保元(訳)「人種と文化」『はるかなる視線 I 』みすず書房, 2-35. 「多様性とアイデンティティを」という、そこに含まれている二律背反にもかかわらずそれを丸め込むよ…

Here is what is

D. ラノアの新譜がでますね(あまり待っている人はいないように思いますが) ダウンロード版は、すでに http://www.redfloorrecords.com/HereIsWhatIs.htm から入手できます。またここでは、2曲、試聴できます。 まあ、この人については、個別の作品について…

くりかえし

ここのところ、ある進化発生生物学者が一般誌にてざっくばらんに(というか無防備に?)述べた論説についてなされた、数多くの批判を読んでいた。とくに目新しい論点はない。時とともに技術と知識の変化があったが、基本的には同じ論議がくりかえされている…

大統領ジェファソンの子どもたち

Y染色体による生物学的な家系と社会的家族をめぐってのお話。そしてそこに外挿されついてまわる人種をめぐるお話。大統領ジェファソンの子どもたち作者: シャノンラニア,Jane Feldman,Shannon Lanier,ジェーンフェルドマン,千葉茂樹出版社/メーカー: 晶文社…

労役

自分の仕事も進んでいないのに、他の人の論文の検討に一日使う。いぜんに指摘した修正ポイントに対して、小手先の対処しかなされていないし、そのせいか、全体の論点もかえってぼやけている。もちろん時間がないなかで、複数人の要求に対処した産物なのかも…

Zack, N., 2002

少し時間ができた(と言っていいのか、どうなのかわからないけど)ので、届いていながらも未読の参考文献にいちおう目を通しておく。 Zack, N., 2002, Philosophy of Science and Race, Routledge. 100頁あまりのコンパクトな書ゆえ、意外とあっさりと読める…

新しい本

斎藤成也, 2007『ゲノム進化学入門』共立出版. 年末年始にざくっと読んでおいたもの(しかし第11・12章についてはほぼ死亡しておりました)を、もう一度引っ張り出す。問題が、ふるーい文献(リプリー対ボアズ)からきちんとつながっていることを再確認でき…

ほこりにまみれて

ほこりっぽくなった論文コピーや、めくると破れ(というよりパリパリ割れ)そうな書籍を、残りの時間配分を数えながら、あいかわらず繰っている。ホコリっぽくもないしめくっても破れない文献が掲載されている某ブログがうらやましくも感じる(もちろん、役…

Appiah, K. A., 1996

Appiah, K. A., 1996, "Race, culture, identity," in Appiah, K. A. & Gutmann, A., Color Conscious: The Political Morality of Race, Princeton U. P., pp. 30-105. あいかわらず、文献の読み直しに手間どっているが、上記の文献は、Elliott Soberによる…